3トン駆除を達成した後にも、外来魚バスターズは湖岸に立ち、駆除を続けています。前日の琵琶湖は断続的に雪が降る悪天候。夜には止みましたが、早朝の道路状態と冷え込みによる魚の活性の低下が心配されました。
気温0℃凍結注意の警告が灯る中、安全運転で午前7時漁港着。いつもより明るいのは到着が遅れたためだけではありません。あたりは一面の銀世界。すでに30分前から駆除を始めていたメンバーとの挨拶もそこそこに、いつもの舟の間に入ります。撒き餌をしたりタナを下げたり試みますが浮きはまったく動きません。そこで少しずつ移動しながらポイントを探っていくと、ようやくアタリが。毎度おなじみの15cmバスがあがってきました。早朝は時折みぞれが降る悪条件でしたが、バスの喰いは立っているようです。
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同じ頃、別働隊は苦戦を強いられていました。近江舞子方面の漁港で夜明けから2時間粘るもののまったくアタリはなかったそうです。このところ中小型のバスが釣れていた場所なのですが、冷え込みが厳しくなり漁港外の深場へ移動したのかもしれません。あいかわらず小バスの釣れ続けるマキノ方面とはかなり様子が異なります。たとえその日の釣果とはならなくとも、このようなポイントの変化の様子は今後の駆除に役立つ貴重な情報となります。そして、このような情報は実際に釣糸を垂れてみなければ得られないのです。
9時ごろ、ようやく太陽が顔を出します。それまで気づかなかったのですが、水はとても澄んでいました。足元にある藻は在来種のマツモのようです。特徴的な細かい葉まではっきりと見えます。そして藻のまわりにはたくさんのバスが泳いでいます。漁港の中心部に目を移すと、カイツブリがときおり水に潜って餌を採っているのが見えます。あの辺りにもバスがたくさんいるのでしょう。遠投で狙ってみたくもなりますが、まずは足元の小バスを片付けねばなりません。防波堤にはたくさんのユリカモメが止まっています。港の外にもユリカモメとカイツブリが群れています。あれほどたくさんいたカワウは、今日はほとんど見かけません。他の水系へ移動したのでしょうか。
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漁港奥のポイントでは、粒の大きなバスも釣れているようです。水の中には、30cmクラスのバスが泳いでいるのが見えますが、なかなか餌に食いつきません。今日のように水が澄んでいれば警戒もいっそう強まるのでしょう。このような時には、針や糸のサイズ等に工夫が必要となります。
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昼前にはずいぶん暖かくなり、バスの活性はさらにあがってきました。餌目当てのネコは今日も元気です。おとなネコは一定の距離を置いて釣れてくる魚をうかがっています。最近になって見かけるようになった子ネコ達は、人が居ても気にしません。魚の入ったバッカンの中まで入ってこようとします。
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バサーの数も増えてきました。エビを餌にしているグループも居ます。ルアーと釣り比べてみて、やはりエビを生餌にした方が良くつれることが分かったようです。エビを買うにはお金がかかるが良く釣れるので結局は安くつく、などと話しながら、釣ったバスをネコにやっていました。
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午後には近江舞子方面から安曇川方面へと転戦した別働隊が合流し、9名での駆除となりました。遠投で漁港の中央を狙い、30cmクラスのバスを釣り上げていきます。あいかわらず足元に群れる小バス退治に精を出すメンバーもいます。私は最後まで舟の間で粘りました。ここでは数は上がるものの、サイズはほんとうに小さなものです。夕刻に釣れた20数cmが最大でした。
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終盤、今日唯一のギルが釣れました。漁港内に繁茂しているオオカナダモの中から釣り上げられたものです。厳冬期にも餌に盛んに食いつくバスとは対照的に、当歳の小さなギルは藻の中でじっとしているようです。より大きなサイズのものは、漁港外に出て深場へ移動したのでしょうか。アルゼンチン原産のオオカナダモの森の中で、北米から来たブルーギルが越冬している様子を想像すると、複雑な気持ちになります。アレチウリの花の蜜をせっせと集めるセイヨウミツバチを見たときにも、同じような気持ちになったことを思い出しました。
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今回は、型は全体的に小さいものの、魚影は大変濃く、また中型のバスも入ってきていました。この漁港はそう広くはありませんが、まだ人の入れる余地はあります。そして広大な琵琶湖には、まだまだ多くのバス・ギルの集まるポイントがあります。私達と共に活動してくれる仲間の増えることを心から願います。
1月4日の個人駆除から始まった2003年の外来魚バスターズの駆除活動は今日で終わりです。1年間ご奮闘いただきました皆様、お疲れ様でした。
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■ 駆除成果 |
参加人数 |
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9名 |
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ブラックバス |
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660尾 |
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30.1kg |
ブルーギル |
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1尾 |
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− kg |
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合計 |
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661尾 |
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30.1kg |
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