京都鴨川上流
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=== 外来魚バスターズ 定例駆除活動報告 5月号 ===



2003年 第9回定例駆除 5月11日 南湖方面漁港 報告担当:だいけん

 南湖では今月に入っても50センチ代から40センチ台の大型ブラックバスの駆除が続いています。産卵礁を守っているバスも見られるようになってきました。ブラックバスは産卵後、オスが卵や稚魚を保護しますが、これを駆除すれば今後の個体数を大きく減らせると期待できます。今回の定例駆除も大型バスが潜む南湖を中心に行いました。

 すでに午前5時には空もすっかり明るい時期になりました。今日は曇り空です。霧雨の降る中、現場に到着しました。すでに他のメンバーが駆除を開始しています。朝夕に付き物のブルーギルがすでに何匹か釣りあがっています。しかし、水はやや濁っていて、魚の姿は見えません。水温もやや低いようです。各メンバーとも、めぼしいポイントを探りつつ駆除を開始します。ほどなくして、向こう側でメンバーの竿が大きく曲がっています。49センチのバスでした。船の陰に潜んでいました。ポイントによっては、ブルーギルがたくさん釣れています。南湖は全般に北湖と比べるとブルーギルが多いですが、このように大型のバスもたくさんいます。さらに同じ場所で30センチ後半のバスがあがりました。今日は、バスは一定のポイントに集まっているようです。堤防の近くで、20センチ後半のバスをはじめ、小型のバスも少しあがっています。早朝狙っていたポイントでアタリがないので、移動することにしました。


 ちょうど群れが入ってきたらしく、良型のバスがテンポよくあがってきます。潮通しのよいポイントです。今日は波もあり、駆除にはよい条件です。季節などにもよりますが、いつもはよく釣れるポイントでも凪の時は全くアタリがでない事もあります。外来魚のブラックバスといえども、この辺りは日本の魚とよく似ています。釣りあがったバスの中に腹の膨れ上がったものがいます。まだ産卵を済ませていないメスが残っているようです。

 昼から雨が強くなり、少し休憩をとってから再び駆除を開始します。今日は先ほどのポイントが好調です。一定の間隔をおいてバスの群れがやってきます。ここでは、44センチのバスに加えて、夕方には4月の駆除を彷彿させる60センチクラスのバスの姿が見られました。この時期も大バスは岸に潜んでいるようです。


 結果は、40センチクラスのブラックバスをはじめ、多くのブルーギルを含めた60キロあまりを駆除することができました。ご奮闘いただきました12名の皆様ご苦労さまでした。

 本日は駆除に際し、滋賀県魚連の皆様からエビのご提供をいただきました。また、地元住民の方々からは、駆除のための車両の立ち入りと駐車の許可をいただき、激励の言葉に加えて、特産品の差し入れまで頂きました。今日は、日々駆除活動に取り組んでいる我々にとって大変勇気付けられる日であったとともに、この外来魚駆除活動の意義を改めてかみ締めた一日でありました。地域住民の皆様のご支持とご好意に感謝いたします。


■ 駆除成果
参加人数 10名
ブラックバス 84尾 39.5kg
ブルーギル       277尾    23.4kg
バス最長寸 49cm

合計 361尾 62.9kg
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2003年 第10回定例駆除 - 5月25日 安曇川方面漁港 報告担当:だいけん

 今回の定例駆除は、北湖・安曇川方面を中心に行いました。ここでは一年以上に渡って重点的に駆除を行ってきた結果、外来魚の魚影が薄くなっていましたが、また新たに群れが入ってきているようです。

 現地に着いてみると、あちこちの岸に大型のバスがうろうろしているのが見えます。産卵床を守っている親魚達です。このバスは、人などが近づくと一旦はそこを離れますが、しばらくするとまた元の場所に戻ってきます。執拗に卵や稚魚を守っているのがわかります。今日は風が非常に強く、底の砂が舞い上がったために水は濁っているので、底の様子は全く見えません。

 今日は波が強いので、流れのないいつも小型のバスやギルが集まるポイントに外来魚が集まってきています。20センチ前後のバスが入れ食いで釣りあがってきます。その中で一際、大きく竿を曲げる45センチのバスがあがってきました。巣を守っている親魚が食いついたようです。その後も、ここでは続いて43センチのバスが釣れました。親魚は水面近くを浮いていてこちらの姿が見えているので、駆除するのはなかなか難しいですが、巣から少し離れたところからエサを食ってくる事が多いようです。


 今日は琵琶湖を戻す会の外来魚駆除大会が開かれています。一部のメンバーは、大会会場の烏丸半島多目的広場でも駆除を行いました。ここでも、大型のものを含むバスを駆除することができました。ここではブルーギルが優占種ですが、ブラックバスを釣ることができる活エビを餌に使えば、ブラックバスも多くいることがわかります。会場にかけつけた時には、大会も終わりに近づいており、会場の駆除ボックスは駆除された外来魚で一杯でした。


 駆除に出ているとよく話し掛けられますが、今日は二人の年配の一般釣り師と話をしました。何をしているのか尋ねてこられたので、外来魚の駆除をしていることを伝えると、「そうか、そらええわ。」「わしら釣り師もがんばらなあかんなあ。」と激励の言葉を頂きました。お二人は地元の方で、以前はモロコや小型のフナ、いまや見られなくなったタナゴがたくさんいたことや、大型のバスが見られるようになると,そこにいた小型の魚がいなくなってしまうことを話してくださいました。

 今日は、久しぶりに在来魚のフナが釣れました。ここでは、今年に入って以降、これまでは見られなかった在来魚が現れるようになってきました。駆除を多く行った場所では、3年魚以上の大型のバスが大きく減少します。ここでは、以前に30センチ後半のヘラブナなど大型の在来魚が見られたことはありましたが、オイカワやアユなどの小型の魚が出現しはじめたのが大きな特徴です。つまり、外来魚、特に大型のバスを駆除すると、そこへ今まで追いやられていた在来魚が戻ってくるという現象が見られます。重点的に外来魚駆除を行った場所では、外来魚は減少し、代わりに在来魚の数や種類が増え、在来魚相が豊かになるのは間違いないといえます。今後も、外来魚駆除による在来魚相の変化については随時レポートしていきたいと思います。


 今日は、駆除大会もあり、非常に慌しい定例駆除でした。また、今日は一部の方には遠方からもかけつけていただきました。強い風の吹く中、終日ご奮闘いただきました12名のメンバーの皆さん、琵琶湖を戻す会の皆さん、お疲れさまでした。

■ 駆除成果
参加人数 12名
ブラックバス 247尾 33.1kg
ブルーギル       82尾    5.3kg
バス最長寸 48cm

合計 329尾 38.4kg
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