今回の定例駆除は、北湖・安曇川方面を中心に行いました。ここでは一年以上に渡って重点的に駆除を行ってきた結果、外来魚の魚影が薄くなっていましたが、また新たに群れが入ってきているようです。
現地に着いてみると、あちこちの岸に大型のバスがうろうろしているのが見えます。産卵床を守っている親魚達です。このバスは、人などが近づくと一旦はそこを離れますが、しばらくするとまた元の場所に戻ってきます。執拗に卵や稚魚を守っているのがわかります。今日は風が非常に強く、底の砂が舞い上がったために水は濁っているので、底の様子は全く見えません。
今日は波が強いので、流れのないいつも小型のバスやギルが集まるポイントに外来魚が集まってきています。20センチ前後のバスが入れ食いで釣りあがってきます。その中で一際、大きく竿を曲げる45センチのバスがあがってきました。巣を守っている親魚が食いついたようです。その後も、ここでは続いて43センチのバスが釣れました。親魚は水面近くを浮いていてこちらの姿が見えているので、駆除するのはなかなか難しいですが、巣から少し離れたところからエサを食ってくる事が多いようです。
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今日は琵琶湖を戻す会の外来魚駆除大会が開かれています。一部のメンバーは、大会会場の烏丸半島多目的広場でも駆除を行いました。ここでも、大型のものを含むバスを駆除することができました。ここではブルーギルが優占種ですが、ブラックバスを釣ることができる活エビを餌に使えば、ブラックバスも多くいることがわかります。会場にかけつけた時には、大会も終わりに近づいており、会場の駆除ボックスは駆除された外来魚で一杯でした。
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駆除に出ているとよく話し掛けられますが、今日は二人の年配の一般釣り師と話をしました。何をしているのか尋ねてこられたので、外来魚の駆除をしていることを伝えると、「そうか、そらええわ。」「わしら釣り師もがんばらなあかんなあ。」と激励の言葉を頂きました。お二人は地元の方で、以前はモロコや小型のフナ、いまや見られなくなったタナゴがたくさんいたことや、大型のバスが見られるようになると,そこにいた小型の魚がいなくなってしまうことを話してくださいました。
今日は、久しぶりに在来魚のフナが釣れました。ここでは、今年に入って以降、これまでは見られなかった在来魚が現れるようになってきました。駆除を多く行った場所では、3年魚以上の大型のバスが大きく減少します。ここでは、以前に30センチ後半のヘラブナなど大型の在来魚が見られたことはありましたが、オイカワやアユなどの小型の魚が出現しはじめたのが大きな特徴です。つまり、外来魚、特に大型のバスを駆除すると、そこへ今まで追いやられていた在来魚が戻ってくるという現象が見られます。重点的に外来魚駆除を行った場所では、外来魚は減少し、代わりに在来魚の数や種類が増え、在来魚相が豊かになるのは間違いないといえます。今後も、外来魚駆除による在来魚相の変化については随時レポートしていきたいと思います。
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今日は、駆除大会もあり、非常に慌しい定例駆除でした。また、今日は一部の方には遠方からもかけつけていただきました。強い風の吹く中、終日ご奮闘いただきました12名のメンバーの皆さん、琵琶湖を戻す会の皆さん、お疲れさまでした。
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■ 駆除成果 |
参加人数 |
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12名 |
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ブラックバス |
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247尾 |
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33.1kg |
ブルーギル |
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82尾 |
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5.3kg |
バス最長寸 48cm |
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合計 |
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329尾 |
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38.4kg |
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